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2008年11月 5日 (水)

椿三十郎論再び…

昨年12月公開時にも、三船三十郎と
織田三十郎の比較を書きましたが…

日曜、日本映画専門チャンネルで放送が
あったので、あらためて…録画したものと
クロサワ版DVDを見比べてみました。

昨年公開時の記事

今回、気付いた事…
森田版の上映時間が120分。
黒澤版の上映時間が96分。

そう、20分以上も長い。

逆を言うと、黒澤版がコンパクトだった…ってこと。

当時は「用心棒」の大ヒットに気を良くして
東宝側が続編をオーダーして、それに応えて
短期間で撮ったのが「椿三十郎」だった…
という状況から見ても、最初から、
気軽に見れる娯楽時代劇として作られた作品
だった訳です。

で、森田版を見てみれば…
ミチルさんの重厚な音楽にも現れてますし、
21人斬りで、リアリティを表現したのを見ても
若者と先輩三十郎、
汚職と正義…という人間ドラマを重視して
中身のある物に仕上げてる訳です。

また、現代という時代に合わせたのか、
状況設定を丁寧に説明する為に、
間を取って確実に台詞を回す事に意識を
置いている…

結果…黒澤版のポップでテンポ良い…
リズム感というものが森田版には無い。

話の中身はよく見えるものの、
”痛快”娯楽作としての”流れ”が欠落している…

そんなふうに感じました。

また…細かい部分では、
”奥方”の玉緒さん。おっとりした部分ばかりで
キャラ付けされていて、入江さんのような
武士の妻としての”貫禄”が出ていない。

カット割りでも、
森田版は、心情など理解しやすいですが
黒澤版は、1カットずつが絵画的で
シネスコ画面内の配置が常に美しい。

音楽でも…
大島ミチルさんは、現代の役者の線が細い分、
厚みのある音で時代劇の凄みを表現しています。
が…
本来の黒澤版は、
ある意味青春映画的ポップさがある分、
佐藤勝氏も、
若侍のテーマなどで爽快さが感じられるし、
三十郎のテーマでも痛快さがあります。
恐らくスターウォーズシリーズなどのJウィリアムズも
同様の形式で観客に解かり易さを出してる…
娯楽作のサービスでもあるんでしょう。

前回も書きましたが、
黒澤のダイナミズムと森田の繊細さ…
「両方が合体できたら、最高傑作になったかも…」

あらためて、そう思いましたわ。

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