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2006年9月 7日 (木)

下北サンデーズの悲劇とテレビドラマの現状

今夜「下北サンデーズ」が最終回を迎えた。

最終回らしく、クレッシェンドの親玉=堤氏自身が
演出を務めていただけあって、面白い中身だった。
しかし、本来より1週前倒しで終わる55分間は、
やはりダイジェスト的な展開の速さが目立ち、
本来の転がりでの作品を観たい…と思った。

ただ救いだったのは、打ち切りに卑屈にならず、
制作陣も出演陣も手抜き無く、ハッピーに振る舞い
いい作品で締めくくろうという気概が感じられた事だ。

堤氏の遊びも最後まで活きていた。

映像のそこここに、今の芸能界への風刺も効いていた。

世界シンクロの中継の為に繰り上げたという
テレ朝の説明は、誰の目にも明らかな言い訳で、
本来は、7時~9時枠だったのを、好調なバラエティの
「黄金伝説」を残して8時~10時枠にスライドさせたのだ。

こういった編成側の対応は、恐らくドラマ現場の人々を
落胆させたはずだ。スポンサー、代理店、営業の言い分を
「ふんばって」現場を守る意識が編成サイドに無い事が
明らかになった。
数字とクオリティの天秤…
そのバランスの捉え方を間違うと、危険だと感じる。
これがフジならどうなったか?TBSならどうなったか?

もしかすると、同様の事は、他局でも有り得るかも知れない。

それを感じたのが、最新9月15日号の
「ザ・テレビジョン」(角川書店)の
「ドラマクライシス~連続ドラマは死んだのか!?」という
見開き4頁の特集記事だ。

視聴者代表として評論家陣のコメントと、
制作者代表として各局Pのコメントを掲載し、
編集側で分析している。

詳しくは誌面をご覧頂きたい。

そこから汲み取れるのは、
制作側でも「いいモノを作りたい」と思いつつも、
様々な要素が絡んで、悩みの状態にある…
という事。

ザ・テレビジョンドラマアカデミー賞審査員の
稲増氏は…
ドラマが「メディアバクチ」のネタにされている…
と批評する。
つまり「当たれば儲けモノ」という事だ。

もちろん、ちゃんとクオリティをキープして
丁寧に作っても当たるとは限らないし、
当初の「トリック」のように、低予算枠ながら
アイデア勝負で大化けする場合もある。

しかし、これだけメディアの種類が増え、
目が肥えている視聴者に受ける事を考えれば
安易な「受け狙い」のTV番組が、
そっぽ向かれる事は、ドラマのみならず、
制作側は、気づかなければならない。

企画が通りやすい事と、
企画を通そうと思う意欲は似て異なるもの。
熱い思いを貫く事を忘れてはならない…。

また、ドラマ凋落がTV局だけのせいとも
思わない。芸能界全体の問題でもある。
現在、かつてのように、長期で描くドラマは
TBSの「渡鬼」くらいだ。
橋田ファミリーと言える役者らを1年間拘束して
しっかり続けている。
そう。
90年代以降のドラマは、一部を除いて
1クール(3ヶ月)単位で回転されている。
出演者のスケジュールをキープできない…
視聴率次第では打ち切らざるを得ない…
様々なリスクを避ける為の防衛手段だったのだ。

しかし…
昔からアメリカでは、好調ならば、何シーズンも
生きながらえるのが「ドラマ」の世界。
「24」しかり、「Xファイル」しかり、
「スタートレックシリーズ」しかり…である。

1クール毎に区切るシステムを作った為に、
常に企画に苦しむ事になろうとは、思わなかったかも
知れない。
ただ、視聴者にさえ明るみになっている現状を
考えれば、もっと腰を据えて制作する方向へ
軌道修正せねばならない…と思うのだが…。

ザ・テレビジョンの特集の最後…
「新たなドラマ黄金期への助走」と表現されているが
その助走で、踏み切り失敗でファウルを取られないよう
切に願う。

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